取引先に郵送やFAXで書類等を送る際、書類そのものだけを送るということはあまりないのではないでしょうか。
契約書であっても領収書であっても、「送付状」を添付して送るのが一般的です。
送付状とは、送付する書類についての概要を記した書面を指しますが、送付状の役割とはいったいどのようなものなのでしょうか。
この記事では「領収書」に特化して、送付状の書き方について解説していきます。
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送付状とは?

まず送付状とは、契約書や領収書等の書類を郵送する際に同封したり、FAXを送信する際に一枚目に送る書面のことを言います。
主な役割としては、郵送またはFAXした書類の概要を記載し、相手に伝えるということです。
例えば領収書の場合は、封筒の中に領収書だけが一枚入っている状況を想像してみてください。
「これは何の書類?」となってしまいますよね。
そして取引先に少し失礼なイメージも与えかねません。
こういった事態を防ぐためにも、送付したのがどのような書類で、何枚あるのか等を送付状に記載するのがビジネス上のマナーなのです。
送付状の役割とは?

送付状で相手に伝える主な項目は以下の3点です。
- ①挨拶
- ②通知
- ③補足説明
それぞれの項目の役割についてもう少し詳しく見ていきましょう。
①挨拶
必ずしも記載する必要はありませんが、一文でも添えることで、非常に丁寧な印象を与えることができます。
本来であれば、文書は手渡しをするのが最も理想的な形です。
それを郵送やFAXで済ませる以上、簡単な挨拶文を記載しておくことは、ビジネスをする上で重要な要素となるのです。
領収書を送付する場合は、入金のお礼も添えておきましょう。
➁通知
相手に送付した文書の概要を知らせるものです。
ここが送付状の最も重要な部分になります。
送付状がない場合は、郵送されてきた領収書が一体いつの取引なのか。
どんな取引内容だったのか。
こういったことを、受け取った側が領収書から読み解かなければなりません。
取引先には、そのような手間をかけさせないためにも、送付状の中にしっかりと記載しておきましょう。
相手に通知する内容には主に以下のようなものがあります。
- 送付書類の概要
- 同封する書類、添付する資料やサンプルの内容
- 書類の送り主、担当者、連絡先
- 送付する枚数、数量
③補足説明
送付状には、同封書類の内容を補足する役割もあります。
例えば、2件の取引があったのに領収書が1通だけしか同封されていなかったとしましょう。
残りの1通は入れ忘れたのか?これから送られてくるのか?
受け取った相手は、どういう状況なのか分からなくなってしまいます。
こういったトラブルを防ぐためにも、補足説明欄で状況を説明しておくことが望ましいです。
また②の通知欄に「領収書が何通入っているか」を記載することでも、受け取った中身が合っているかどうか確認することができます。担当者名や連絡先が書かれていれば、すぐに問い合わせすることもできます。
挨拶や通知以外に先方にお知らせしたい内容がある場合は、補足説明として記載しておきましょう。
送付状に記載すべき内容とは?

では最後に、送付状に記載すべき情報についてまとめておきます。
- 宛先
・先方の社名
・部署名
・担当者名 - 挨拶(入金のお礼、日ごろの感謝等)
- 通知内容
・領収書を郵送した日付
・郵送した領収書の内訳
・送付書類枚数 - 差出人
・領収書の発行社名
・住所
・電話番号
・担当者名
・会社印 - 補足説明
※先方の社名を記載する場合は、(株)、(有)等と略さず、「株式会社」「有限会社」と正式名称を書きましょう。
※社名、部署名のみで人の名前が入らない場合は「御中」を使います。
株式会社◯◯◯◯◯◯
◯◯部 〇〇課 御中
※社名と担当者名を記載する場合は「様」を使います。
株式会社◯◯◯◯◯◯
◯◯部 ◯◯◯◯◯様
送付状の記載例
さて、ここまで送付状について解説してきましたが、具体的にどう書けばいいの?と思われる方も多いかもしれません。
いくつか例文を用意しましたので、参考にしてみてください。
【郵送で送る場合の送付状の例】
■超シンプルな送付状
令和○年○月○日
株式会社〇〇〇〇〇
〇〇部〇〇課 御中
領収書送付のご案内
拝啓 時下ますますご清栄のこととお喜び申し上げます。
平素は格別のご高配を賜り、厚くお礼申し上げます。
領収書を同封いたしますので、ご査収のほどよろしくお願いいたします。
草々
記
領収書 1通
以上
〒000-0000
東京都〇〇区〇〇1-2-3 〇〇ビル5階
Tel:00-0000-0000
Fax:00-0000-0000
〇〇株式会社
田中〇郎
■シンプルな送付状
令和○年○月○日
株式会社〇〇〇〇〇
〇〇部〇〇課
課長 〇〇様
株式会社〇〇
〇〇部〇〇課
山本〇子
領収書送付のご案内
拝啓 平素は格別のお引き立てを賜り、誠にありがとうございます。
さて、令和◯◯年◯◯月◯◯日にお買い上げいただきました商品の代金について、領収書を同封いたしましたので、ご査収のほどよろしくお願い申し上げます。
敬具
記
領収書 1通
以上
■標準的な送付状
令和○年○月○日
株式会社〇〇〇〇〇
〇〇部〇〇課
課長 〇〇様
領収書送付のご案内
拝啓 時下ますますご清栄のこととお喜び申し上げます。
平素は格別のご高配を賜り、誠にありがとうございます。
さて、令和◯年◯月◯日付けで請求させていただきました「〇〇」の代金につきましてお振込いただき、ありがとうございます。
つきましては、領収書を送付させていただきますので、ご査収のほどよろしくお願い申し上げます。
敬具
記
領収書1通
以上
〒000-0000
東京都〇〇区〇〇1-2-3 〇〇ビル5階
Tel:00-0000-0000
Fax:00-0000-0000
〇〇株式会社
山田〇子
■標準的な送付状
令和○年○月○日
株式会社〇〇〇〇〇
〇〇部〇〇課
課長 〇〇様
領収書送付のご案内
拝啓 時下ますますご清栄のこととお喜び申し上げます。
平素は格別のご高配[お引き立て]を賜り、誠にありがとうございます。
さて、令和◯◯年◯◯月◯◯日にお買い上げいただきました商品の代金につきまして、さっそくお振込みいただき、ありがとうございました。
つきましては、領収書を同封いたしますので、ご査収くださいますようお願い申し上げます。
まずは、ご案内かたがたお礼申し上げます。
敬具
記
領収書 1通
以上
〒000-0000
東京都〇〇区〇〇1-2-3 〇〇ビル5階
Tel:00-0000-0000
Fax:00-0000-0000
○○株式会社
〇〇
【メールで送る場合の送付状の例】
メールの場合はファイルを添付することを想定し、メール本文に書く例を紹介します。
■例①
件名:「×××× 領収書のご送付について【◯◯◯◯株式会社】」
本文:
〇〇株式会社 〇〇部
渡辺〇夫 様
いつもお世話になっております。◯◯株式会社の小林です。
先日ご請求させていただきました「◯◯◯」の代金ですが、◯月◯日付けでお振込の確認をいたしました。
お忙しい中、迅速なご対応をいただきありがとうございます。
PDFファイルにて領収書をお送りいたしますので、ご査収のほどよろしくお願いいたします。
添付ファイルが見れない等の不備がございましたら、お手数ですがご一報いただければと存じます。
————————————–
【添付内容】
・××××領収書(PDF) 1通
————————————–
今後ともよろしくお願いいたします。
■例②
件名:「×××× 領収書のご送付について【◯◯◯◯株式会社】」
本文:
〇〇株式会社 〇〇部
〇川花子 様
平素より格別のお引き立てをいただき、御礼申し上げます。
◯◯◯◯株式会社 〇〇部の山田と申します。
この度は「〇〇〇」のご請求につきまして早々にお振込をいただき、誠にありがとうございます。
領収書を添付ファイルにてお送りしますのでご査収くださいますようお願い申し上げます。
添付ファイルが開封できない等の不都合がございましたら、お手数ですがご連絡いただきますようお願い申し上げます。
———————————————-
添付ファイル:××××領収書.pdf
———————————————-
何卒よろしくお願い申し上げます。
送付状の手間を大幅削減!「oneplat(ワンプラット)」の特徴

領収書や納品書・請求書を発送する際、毎回送付状を添えるのは大きな手間です。電子化に関心はあっても、「導入コストが高そう」「操作が難しいのでは」といった不安から、なかなか一歩を踏み出せない方も多いのではないでしょうか。
そこでご紹介したいのが、納品書や請求書を電子化できるサービス「oneplat(ワンプラット)」です。直感的に操作できるうえ、業務の自動化・省力化にもつながり、月額2万円から利用できる点も魅力です。以下では、oneplatを導入することで経理業務がどのように変わるのかを具体的に解説します。
納品書・請求書をペーパーレス化
領収書や送付状、請求書、納品書を紙で発行している企業は少なくありませんが、手作業ではどうしても時間がかかります。
oneplatを活用すれば、納品データの確認から請求データの発行までをすべてオンラインで完結できます。印刷や封入、郵送といった作業が不要になるため、書類対応にかかる業務負担を大きく軽減できるでしょう。
シンプルな操作で完結
oneplatはシンプルで分かりやすい操作で、ITツールに不慣れな方でもスムーズに使い始めることができます。作業の流れは以下のとおりです。

- 購入者の作業:販売者を登録する
- 販売者の作業:納品データを登録する
- 購入者の作業:納品データを承認する
- 販売者の作業:請求書を発行する(納品データから変換)
- 購入者の作業:請求書を承認する
実務担当者にとって扱いやすいだけでなく、販売先の負担も抑えられるため、「先方に導入を提案しやすい」という声も多く寄せられています。
自動化で請求ミスを防止
手作業で請求書を作成していると、「入力漏れ」や「数量のズレ」などのヒューマンエラーが発生しやすくなります。
oneplatでは、ご利用中のシステムからCSVデータを出力し、連携するだけで、すべての販売先に納品書・請求書を発行可能です。請求書の再発行やダブルチェックといった確認作業もほとんど不要となり、業務の精度向上と負担軽減が期待できるでしょう。
まとめ
領収書の送付状は、社名や担当者名を毎回書き直す必要があり、意外と手間がかかる作業です。とはいえ、何も添えずに送ると失礼にあたる可能性があるため、省略しづらいのが実情でしょう。
書類の作成や管理に負担を感じている場合は、紙の運用を見直すこともひとつの方法です。
例えば、納品書や請求書を電子化できる「oneplat」を活用すれば送付状を添える機会も減り、業務の効率化につながります。
まずは資料を取り寄せて、書類をどれだけ削減できるか確認してみてはいかがでしょうか。