紙で請求書を運用していると、印刷や封入といった作業に思いのほか時間がかかります。さらに、書類が増えるほど保管スペースの確保にもコストがかさんでしまいます。
こうした課題を解決する手段として、近年注目されているのが「Web請求書サービス」です。
本記事では、紙ベースの請求業務が抱える問題点を整理しながら、Web請求書サービスのメリットと自社に適したサービスを選ぶためのポイントも解説します。
紙ベースの請求業務が抱える課題
まずは、紙で請求書をやり取りしている企業が直面しやすい課題について見ていきましょう。
印刷・封入・郵送の手間とコスト
紙の請求書を発行するには、印刷、封入、宛名の記載、切手の貼付、郵送といった複数の工程が発生します。1件あたりの作業時間は短く見えても、件数が増えるほど積み重なり、業務全体の時間を大きく奪っていきます。
さらに、これらの作業に必要な紙、インク、封筒、切手といった消耗品にかかるコストも無視できません。
手入力によるミスや確認作業の煩雑さ
紙の請求書を作成する際は、販売データや取引情報を手作業で転記する必要がありますが、金額の間違いや品番の記載ミスといったヒューマンエラーがつきまといます。
ミスを防ぐため、多くの企業では二重チェックするフローを設けていますが、この確認作業にも時間と労力がかかります。
保管スペースの確保と管理、検索の困難さ
請求書は、原則7年間の保存が求められます。そのため、年々紙の書類が増え続け、保管スペースが不足していきます。
保管棚や書庫では追いつかず、やむを得ず外部の書類保管サービスを利用するケースもあるでしょう。
さらに、書類の整理や分類にかかる工数も見逃せません。必要な書類を探す際には、膨大なファイルの中から該当の一枚を探し出す手間も発生します。
【関連記事】請求書控えの保存義務とは?保存期間や保存方法、注意点などを解説
改ざんや偽造のリスクが高まりやすい
紙の請求書は、手書きの修正や印影の偽造が比較的容易で、不正に気づきにくいという弱点があります。実際に、水増し請求や架空請求、振込先の口座情報を書き換えるといった不正が起きるケースも見られます。
改ざんが発覚した場合は、不正を行った個人だけでなく、管理体制の不備があったとして企業にも損害賠償が請求される恐れもあります。
詳細は以下の記事で解説していますので、あわせてご参考ください。
【関連記事】発行する納品書・請求書の改ざんや偽造のリスクと対応方法とは?防止策や電子化によるメリットも解説
請求書発行が変わる!Web請求書サービスとは?
近年では紙による請求書の運用に課題を感じ、「Web請求書サービス」を導入する企業が増えています。
Web請求書サービスとは、請求書の作成から送付、受取、保管までを、インターネット上で完結できるサービスです。
サービスによって機能に違いはありますが、主に次のようなものが挙げられます。
- 請求書をデータで作成する
- 作成した請求書をオンラインで発行(送付)する
- 取引先からの請求書をシステム経由で受け取る
- 請求書をクラウド上に保管する
- 取引先が請求書を閲覧・受領したか確認する
こうした機能により、請求業務の効率化と精度向上が期待できます。具体的なメリットについては、次の章で詳しくご紹介します。
Web請求書サービスのメリット
Web請求書サービスを導入することでどのような効果が期待できるのか、以下にメリットをまとめました。
業務効率化
Web請求書サービスを導入すると、請求書の作成から送信、管理までをパソコンの操作で完結できます。
これまで行っていた印刷や封入、郵送といった工程が不要になり、業務のスピードが格段に向上するでしょう。
さらに、送信状況の確認や未払いリストの管理、再送信などもシステム上でスムーズに対応できるため、担当者の手間が大きく軽減されます。
過去の請求書を確認したい場合も、検索機能を使えば必要なデータをすぐに見つけられるため、より重要な業務に時間を割けるようになります。
コスト削減
Web請求書サービスを導入すれば、請求書のペーパーレス化が進み、紙やインク、封筒、切手といった印刷・郵送にかかるコストが不要になります。
さらに、請求書を保管するためのファイル棚や書庫といった物理的スペースも不要になるため、オフィスの賃料や保管管理にかかるコストも抑えられるでしょう。
法令対応の強化とガバナンス向上
近年、インボイス制度や電子帳簿保存法の改正が行われました。
例えば、電子帳簿保存法の「スキャナ保存」では、紙の請求書をスキャンして保存する場合には「検索機能の確保」や「タイムスタンプの付与」といった要件を満たさなければなりません。これを手作業で対応するのは手間がかかり、運用ミスのリスクも伴います。
その点、Web請求書サービスは法令要件に対応しているものが多く、気づかないうちにルールを逸脱していた、という事態を避けやすくなります。
加えて、アクセス権限の設定や操作履歴の管理といった機能も備えており、不正な改ざんの防止や内部統制の強化にもつながります。
自社に合ったWeb請求書サービスの選び方と比較ポイント
Web請求書サービスには様々な種類があり、機能や料金体系が異なります。そのため、自社の業務フローや運用体制に適したサービスを見極めることが重要です。
以下では、導入前にチェックしておきたい比較・検討のポイントをまとめました。
自社の業務に必要な機能は揃っているか
Web請求書サービスに求める機能が「発行」なのか、「受取」も含めて管理したいのかを明確にしましょう。
例えば発行作業を効率化したい場合は、複数の請求書をまとめて発行できる一括作成機能や、社内での承認フロー、既存の会計システムとAPI連携できる機能などがあると便利です。
料金体系が自社の利用規模に合っているか
Web請求書サービスの料金体系は、初期費用や月額料金に加え、発行枚数やユーザー数に応じた従量課金が一般的です。
そのため導入にあたっては、無理なく継続できる価格設定かどうかを見極める必要があります。発行枚数やユーザー数に制限がなく、固定の月額料金で利用できるサービスもあるため、利用料金に不安を感じる場合は検討してみても良いでしょう。初期費用もかからないサービスであれば、運用開始後に不満を感じても他のサービスに切り替えやすいので、安心して利用することができます。
また、中には月額料金が無料のサービスもありますが、大抵は機能や発行枚数などに制限が設けられており、機能や枚数を追加するのに追加の費用がかかります。例えば、「無料だから」と契約したものの、実際に使い始めると発行枚数が多く、追加料金がかさんで結果的に高額になってしまうケースも考えられます。
サービス選びに失敗しないためには、利用料金がかからないかどうかだけに注目せず、初期費用の有無や提供される機能、サポート体制とのバランスを踏まえ、コストパフォーマンスで判断することが大切です。
【関連記事】納品書・請求書発行を効率化!無料・有料ツールのメリット・デメリットを徹底分析
導入支援や運用中のサポートは充実しているか
新しいシステムを導入する際には、初期設定や操作方法に不安を感じる担当者も少なくないでしょう。
サポートが不十分だとせっかく導入しても活用しきれず、結局紙ベースに戻ってしまうケースもあり、時間やコストが無駄になりかねません。
導入時の支援体制や運用開始後のサポート内容を事前に把握しておくことが大切です。サポート窓口があっても、別途有料だったり、対応時間が限られていたりすることもあるため、詳細な対応方法まで確認しておくと良いでしょう。
インボイス制度、電子帳簿保存法の要件を満たしているか
インボイス制度や電子帳簿保存法では厳格なルールが設けられています。対応していないサービスを選んでしまうと、手作業での対応が必要になり、かえって手間やミスのリスクが増えるかもしれません。
多くのWeb請求書サービスは法令に対応する機能を備えていますが、導入前に確認しておきましょう。例えば「JIIMA認証」を取得しているサービスであれば、電子帳簿保存法の要件をチェックし法的要件を満たしていると判断できるため、一つの目安となります。
【関連記事】【紙ベース/アナログ管理企業向け】納品書・請求書電子発行サービスの選び方を基礎から解説
請求書発行をスムーズに効率化!請求書電子化サービス「oneplat(ワンプラット)」
「oneplat(ワンプラット)」は、納品書や請求書を電子化するクラウドサービスです。
ペーパーレス化により、印刷や郵送、保管にかかるコストを削減できるほか、発行業務も効率化されて経理担当者の負担軽減につながります。
納品書・請求書をワンクリックで発行
oneplatは、様々な会計システムや販売管理システムに対応しています。例えば、お使いの会計ソフトからcsvデータを取り出してoneplatに連携するだけで、納品書や請求書をワンクリックで発行できます。
これにより、Excelや紙への転記作業が不要になり、ヒューマンエラーの防止にもつながります。
さらに、印刷・封入・郵送といった手間のかかる工程も省略できるため、請求業務にかかる時間を大幅に短縮することができます。
作成された書類はクラウド上に保管されるため、紙のファイリングや保管スペースも必要ありません。
導入・運用の手厚いサポート
新しいシステムを導入する際は、操作方法や設定に不安を感じる担当者も少なくありません。
しかしoneplatは、直感的な操作性が特徴で、パソコンが得意でない方でも簡単に利用できます。
さらに、導入時には初期設定や操作方法について丁寧なサポートが用意されており、スムーズに運用を開始することが可能です。
万が一、操作に迷うことがあっても、時間・回数無制限の無料サポートをいつでも受けられるため、導入後も安心してご利用いただくことができます。
分かりやすい料金体系
oneplatの利用料金は月額22,000円(税込)です。取引先の数や請求書の発行枚数が増えても、追加料金は発生しません。※納品書から発行したい場合には、月額33,000円(税込)となります。
また、電子請求書サービスによっては初期費用やサポート費用が発生しますが、oneplatでは一切不要です。月額料金のみで電子化をスタートできるため、導入のハードルが低い点もメリットです。
まとめ
紙運用からWeb請求書サービスへ切り替えることで、業務の効率化、コスト削減、法令対応の強化そして内部統制の向上といった多くのメリットが期待できます。
中でも「oneplat(ワンプラット)」は、ワンクリックで電子請求書を発行できることが特徴で、パソコンやツールに詳しくない方でもスムーズに使い始めることができます。
さらに、充実したサポート体制に加え、追加料金なしのシンプルな定額料金であることも、多くの企業様で導入いただいてる理由です。
企業のデジタル化を進める第一歩として、この機会にoneplatの導入を検討してみてはいかがでしょうか。