発行した請求書のエクセル管理を効率化する方法|エクセル管理のメリット・デメリットも解説

請求書を管理する手段として、真っ先に思い浮かぶのがエクセル(Microsoft Excel)ではないでしょうか。

実際、導入コストがあまりかからず、使い慣れていることから、多くの企業が利用しています。

しかし、エクセルはあくまで表計算ソフトであり、請求書管理に特化しているわけではありません。

運用を工夫しないと、作業ミスやファイル管理の混乱、法改正への対応の煩雑さなど、業務効率を妨げる要因になってしまうでしょう。

本記事では、エクセルによる請求書管理のメリットとデメリットを整理しながら、より効果的に活用するための具体的な方法を紹介します。

【関連記事】エクセルで納品スケジュールを管理するメリット・デメリットを紹介

なぜ請求書管理が重要なのか?基本をおさらい

そもそも、なぜ請求書の管理を見直す必要があるのでしょうか。

請求書は、売上を正確に記録し、取引先からの入金を確実に受け取るための土台となる書類です。管理が不十分だと、請求漏れや二重発行といったミスが発生しやすくなり、結果としてキャッシュフローに悪影響を及ぼす可能性があります。

請求書の誤りが続けば、取引先からの信頼を損ね、取引停止やビジネスチャンスの喪失につながるかもしれません。

加えて、インボイス制度や電子帳簿保存法など、請求書に関わる法令は年々厳しくなっています。適切に管理していなければ、青色申告の承認取り消しや追徴課税、過料などのペナルティを受けるリスクもあります。

つまり請求書管理は、会社の信頼や財務基盤を守るために欠かせない、非常に重要な業務なのです。

エクセルで請求書を管理するメリット

請求書を管理する方法として、エクセルは定番と言えるでしょう。まずはエクセルならではの利点についてご説明します。

既にエクセルを利用している企業が多い

請求書管理に特化したシステムやツールは便利な機能が充実しています。しかし、そのようなシステムやツールは年額や月額等の料金が発生するものが多く、導入時に初期費用が必要になることもあります。

対してエクセルは、さまざま業務で利用している企業が多く、請求書管理に活用する場合には追加の費用をかけずに使い始められるのが大きな魅力です。

「まずはエクセルで運用を始めてみよう」と考える企業も多く、大きな問題がなければそのまま継続して使用されるケースが少なくありません。

研修・教育コストが抑えられる

請求書管理サービスを導入すると操作方法を覚える必要があり、研修やマニュアルの整備に時間やコストがかかります。新しいツールに慣れるまでの間は作業効率が落ち、ほかの業務に影響が出ることも考えられます。

その点、エクセルは多くの従業員が日常業務で使い慣れているため、新たに操作方法を学ぶ必要がほとんどありません。これにより、担当者が混乱したり反発を示したりといったリスクが少なく、スムーズに業務へ取り入れられます。

テンプレートが豊富

エクセルは、セル(マス目)に「請求書番号」「請求日」「金額」などの情報を入力するだけで、簡単に請求書の一覧表を作成できます。

特に、「送付済み」「入金確認済み」「再発行対応中」といったステータス欄を設けておくと、請求漏れや入金遅延にも迅速に気づけるでしょう。

「一から表を作るのは大変そう」と感じる方もいるかもしれませんが、エクセルにはテンプレートが豊富に用意されています。自社に合わせて少しカスタマイズするだけでよいため、そこまで手間はかかりません。

【関連記事】テンプレートを使用して効率的に請求書を作成!請求書の基本ルール等も解説

エクセルで請求書を管理するデメリット

エクセルは柔軟で便利なツールですが、もともと請求書管理用に設計されているわけではありません。そのため、使い続けるうちに様々な課題が見えてきます。

ヒューマンエラーが起きやすい

エクセルでの請求書管理は、どうしても手入力が中心になるため、人為的なミスが起こりやすいのが弱点です。

例えば、数字の打ち間違いやコピー&ペーストのミスがそのまま反映され、請求金額の誤りや二重請求といった深刻なトラブルにつながる可能性があります。

また、「管理表や請求書を誤って削除してしまう」「保存せずにパソコンをシャットダウンしたことでファイルが破損してしまう」リスクも挙げられます。

バックアップを取っていなければ、データを一から作り直す羽目になり、時間と労力が無駄になってしまうでしょう。

管理が複雑になりやすい

企業は請求書を7年間保存する義務があり、過去の取引データをすぐに確認できる体制が求められます。

しかし、エクセルで膨大なデータを扱うとファイル容量が大きくなり、開くのに時間がかかったり、必要な情報をすぐに見つけられなかったりすることがあります。

さらに、ファイルが月ごと・担当者ごとに分かれてしまい、「どれが最新版かわからない」「内容が重複している」といった混乱も起こりやすいです。

法改正への対応が困難

近年、経理業務を取り巻く法律が次々と改正されています。例えばインボイス(適格請求書)制度では、「登録番号」の記載が義務付けられました。

エクセルで請求書を管理している場合は、ひとつひとつ手作業で修正する必要があります。担当者の負担がかかる上に、更新漏れや入力ミスのリスクが高くなり、コンプライアンス面に不安が残るでしょう。

【関連記事】インボイス制度で変わることは?適格請求書の書き方・準備を解説

エクセルでの請求書管理を効率化する方法

エクセルは手軽に始められる反面、工夫をしないとミスや手間が増える恐れもあります。以下に、請求書をより効率的に管理するためのポイントをまとめました。

エクセル関数を使う

毎月の請求書や管理表を手入力で更新していると、どうしても手間がかかり、ミスも発生しやすくなります。そんなときに活用したいのが、エクセルの関数です。

例えば「VLOOKUP関数」を使えば、商品番号や取引先コードを入力するだけで、一覧表から自動的に該当する情報を引き出せます。これにより、毎回同じ情報を手入力する手間が省け、作成や確認の負担が大幅に軽減されます。

ただし、関数の知識が必要になるため、属人化につながります。関数の内容が理解されないまま担当者が変わると、うまく扱うことができず、手作業に戻ってしまうケースもあるでしょう。

入力規則を設定する

エクセルには「入力規則」という機能が備わっており、セルに入力できる内容をあらかじめ制限することができます。

例えば「項目リストから選ぶ(プルダウン)」、「日付形式のみ入力可能にする」といったルールを組み込むことが可能です。誤ったデータが入力された際には自動でエラーが表示され、一貫性や精度を保つために有効です。

ただし、入力規則だけで完全にミスを防げるわけではないため、人の目による確認も欠かせません。

ファイル名のルールを定める

請求書ファイルや関連フォルダの名前をつける際に意識すべきなのが、電子帳簿保存法です。この法律では、ファイル名に「取引年月日」「取引金額」「取引先名」を含めることが求められています。

例えば「202504_150000_○○商事.pdf」といった形式で保存すれば、法令に準拠しつつ、必要なデータをすぐに検索・確認できる体制を整えることができます。

ただし、十分に周知されていないと担当者の交代や引き継ぎの際にルールが崩れてしまい、適切な管理が難しくなる恐れもあるため、手順書やマニュアルなどを用意しておくことをおすすめします。

請求業務全体の効率化なら「oneplat(ワンプラット)」

エクセルを活用すれば、請求書の作成や管理はある程度効率化できます。

しかし、請求書管理を紙ベースで運用している場合は印刷・封入・郵送といったアナログな作業がどうしても残り、時間や労力がかかり続けます。

さらに、法改正への対応や業務の属人化といった課題を、エクセルだけで解決することは容易ではありません。

そこでおすすめしたいのが、納品書・請求書クラウド発行サービス「oneplat(ワンプラット)」です。

電子請求書の作成から送付、管理までをカバーしており、業務の効率化と正確性の向上を同時に実現できます。以下では、oneplatの主な機能についてご紹介します。

システム連携で自動作成

エクセルでは関数や入力規則を使うことで手間を抑えられるものの、どうしても手作業で入力しなければならない部分もあるでしょう。

一方、oneplatは販売管理システムや会計ソフトからcsvデータを取り出して連携するだけで、請求書や納品書のデータを自動で作成できます。エクセルへの入力や転記作業が不要になり、ヒューマンエラーを大幅に防げるだけでなく、作成にかかる時間も大幅に短縮されます。

請求書・納品書を一括管理

oneplatを利用すれば、請求書はインターネット経由で簡単に送付できるため、紙に印刷して封入・郵送する手間は一切不要です。郵送による遅延や紛失のリスクもなくなり、スピーディーで確実なやり取りが実現します。

さらに、請求書や納品書のデータはすべてシステム上に保存されるため、エクセルのように毎回ファイル名をつけたり、保存場所を探したりする必要もありません。

インボイス制度・電子帳簿保存法に対応

エクセルで請求書を作成・保存している場合は、制度が変わるたびに見直しが必要になります。ファイルごとに手作業で更新するのは手間がかかるだけでなく、修正漏れやミスが起きやすい点も課題です。

その点、oneplatはインボイス制度や電子帳簿保存法に対応しているため、煩わしい更新作業を自分で行う必要がありません。担当者の負担を減らしつつ、法令違反のリスクも防げます。

まとめ

エクセルでの請求書管理は、費用が安価に抑えられ、使い慣れているツールであることから研修も不要という点で、導入のハードルが非常に低いのが魅力です。さらに、関数や入力規則などの機能を活用すれば省力化も可能です。

しかし、手入力によるミスやファイル管理の煩雑さ、法改正への手動対応といった課題は避けられません。こうした悩みを根本から解決したい企業におすすめなのが、クラウド型請求書発行サービス「oneplat(ワンプラット)」です。

請求書の作成・送付・管理をすべてオンラインで完結できるだけでなく、インボイス制度や電子帳簿保存法にも対応しています。

エクセル管理の煩わしさから解放され、より正確かつスピーディーな経理業務を実現したい方は、是非oneplatの導入をご検討ください。

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  • 会計/販売管理システムとの連携で仕訳入力が不要に
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oneplus編集部

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