売上アップのための行動とは?具体的なアイディアや企業の成功事例を紹介

「売上を上げるために具体的にどうしたら良いのかわからない」という方も多いのではないでしょうか。

今回の記事では、売上を上げるための基本知識やアイデア、売上アップした企業の成功事例について紹介します。是非参考にしてください。

売上アップのための3つの要素とは?計算式から把握しよう

売上は「集客数」「成約率」「客単価」の3つの要素から成り立っており、次の計算式から売上を把握できます。

売上 = 集客数 × 成約率(成約数÷集客数) × 客単価(売上÷成約数)

1.集客数
集客数とは、実店舗においては、その店舗を訪れた人数の合計を指します。オンラインショップを運営している場合は、自社サイトの訪問者数が集客数にあたります。いずれにしても「訪問した人数」を指しており「購入した人数」ではありません。

2.成約率
成約率とは、店舗に訪れた人数のうち、購入や契約に至った比率のことです。成約率は「成約数÷集客数」で算出できます。

3.客単価
客単価とは「売上÷成約数」で算出できる、1人あたりの単価のことです。

これらの3つの要素をバランスよく高めていくことによって売上向上に繋がります。

売上を上げる基本意識「売上アップの5原則」

①新しい顧客を獲得する

まず、売上を上げるためには、新しい顧客を獲得することが大切です。

売上アップのためには、前述した3つの要素を高めていかなければなりません。要素のひとつの「集客数」を増やせば、新しい顧客を獲得できるので、おのずと売上が上がります。

②既存顧客を離さない

新しい顧客を獲得することと同じくらい、既存顧客を離さないことも売上アップに重要です。

既存顧客へのフォローやアプローチが不十分な場合は、せっかく獲得できた顧客を一度きりで逃してしまうことも考えられます。新しい顧客が増えても、既存顧客が減ると売上は上がりません。そのため、お店のファンになってもらうような、既存顧客を離さないための対策が必要です。

③リピート率を高める

売上を上げるためには、既存顧客のリピート率を高めることも大切です。

例えば、月に1回来店している顧客が、月に4回来店して買い物するようになると、その顧客の売上は4倍になります。また、リピーターは、知り合いにお店を紹介してくれたり、1回の売上単価が高かったりする傾向にあるので、売上アップの重要なカギと言えるでしょう。

売上アップのためには、顧客の来店回数をいかに増やしてリピーターを獲得していくかに目を向ける必要があります。

④顧客1人あたりの売上単価を上げる

顧客1人あたりの売上単価を上げて、売上アップを図ることも大切です。

売上単価を上げる方法に「アップセル」と「クロスセル」の2つがあります。
アップセルとは、高機能であること等を理由に、購入を検討している商品よりも高額な商品を購入してもらう方法です。
クロスセルとは、ある商品を購入する顧客に、別の商品もセットにする等して、より多くの商品を購入してもらう方法です。

どちらの方法も、顧客1人あたりの売上単価を上げるのに効果的と言えます。

⑤商品の単価を見直す・上げる

売上を上げるためには、商品の単価を見直すことや、値上げも必要です。

商品の単価は、その商品の販売状況を分析したり、競合他社と比較したりすることによって常に見直さなければなりません。売れ行きが好調な商品ならば、単価を上げることを検討しても良いでしょう。ただし、単価を下げて販売個数を増やした方が、売上が上がる場合もあります。商品を販売する上で、売上アップに最も適した価格を設定することが重要です。

とはいえ、原材料費の高騰等の納得できる理由がない限り「値上げ」は顧客にマイナスの印象を与えかねないので、慎重に行った方が良いでしょう。

売上アップの戦略にはどんなものがある?具体的な「増やす」アイデア6選

1.初回来店クーポン等による新規顧客獲得

売上向上のために新規顧客の獲得を図るなら、初回来店クーポンの配布や初回限定割引サービス等の提供が効果的です。

例えばこれまでにお店を利用したことがない人の興味を引くためには「このお店を利用してみても良いな」と思わせるようなサービスを提供しなければなりません。そのため、初回来店において「割引」や「特典」を用意することは有効な手段と言えます。初回来店クーポン等によって新規顧客を獲得できれば、売上やリピーターの増加を見込めるでしょう。

ただし、初回割引率が高すぎると、初回特典だけが目的のリピーターにはならない人が多く集まってしまうケースもあります。また、既存顧客に「リピーターが大事にされていない」とネガティブな印象を持たれる可能性もあるので注意が必要です。

2.顧客のニーズに寄り添ったマーケティング

売上向上の戦略として、顧客のニーズに寄り添ったマーケティングを行いましょう。

顧客となる消費者が商品を知って購入するまでの購買行動は、昔と比べて多様化しています。昔のように、実際の店舗に行って手に取ったり、説明を聞いたりして購入するというケースは少なくなっています。欲しい商品の情報をインターネットで集めて、そのままオンラインショップで購入することが増えてきたためです。情報を得るためにSNSや口コミサイトを活用する消費者も増加しています。

SNSや口コミを活用したマーケティングを行う等、消費者の購買行動を把握して、対策していくことが大切です。

3.他店舗・他企業とは違った強みや特徴をおさえたPR

売上向上のためには、他店舗・他企業とは違った強みや特徴をおさえたPRをすることが大切です。強みや特徴のないサービスは、まず集客ができません。そのため、次のような強みとなる自社の特徴を把握しましょう。

  • 他社よりも納品スピードが早く価格も安い
  • 他社では有料となるようなオプションが込み込みの価格である
  • メディアに取り上げられたことがある
  • サービス内容が豊富
  • 経験豊富なスタッフが在籍している
  • 専門知識を持っているスタッフが多くいる

このように他企業との違いをPRして周知していくことが、集客や売上向上に繋がります。

4.お得な紹介制度を導入

お得な紹介制度を導入することも、売上向上における戦略のひとつです。

紹介制度とは、面識のない営業マンではなく、関連会社や古くから付き合いのある企業からの紹介によって新規顧客の獲得を図る手法です。紹介制度は、信頼関係が必要となる高額サービスを取り扱う場合に、より効果的と言えます。

紹介した側・された側の両者にメリットがあるお得な紹介制度を導入できれば、購入にも繋がりやすいです。そのため、結果的に営業コストを削減でき、売上向上も見込めます。

なお、関連会社やその他知人などに自信を持って紹介できるようなサービス・商品でなければ、活用することは難しいでしょう。

5.SNSを活用・運用

売上向上の戦略として、SNSを積極的に活用・運用しましょう。

今や、多くの企業が複数のSNSを活用して情報を発信し、SNSからの集客や販路の拡大を図っています。例えば、インスタグラムにサービスや商品を掲載すると、元々認知していなくても興味を持ったユーザーが購入に至ることもあるので、販路の拡大が可能です。

SNSで集客するためには、魅力的な情報を継続的に投稿することが重要です。SNSをうまく運用してフォロワーを獲得できれば、新商品やキャンペーン情報等をリアルタイムで届けられるので、売上向上に繋がるでしょう。

6.アップセル・クロスセルによるアプローチ

売上向上のためには、顧客1人あたりの売上単価を上げる、アップセル・クロスセルによるアプローチが有効です。2つの手法については「売上アップの5原則」の章で紹介しましたが、どちらも「カスタマーサクセス」の実現を意識することで、より顧客満足度が高まり、売上向上に繋がります。

カスタマーサクセスとは、サービスや商品をただ売るだけではなく、サービスを利用した顧客(商品を購入した顧客)が何かしらの成長・成功へと導くために働きかけていくことです。顧客の課題を解決するために、アップセル・クロスセルによるアプローチを行うと、顧客のニーズをより深いところまで満たすことができるでしょう。

売上をアップさせた企業の戦略|成功事例を3つ紹介

事例1.某小売業

某小売業では「地域密着型」の経営に取り組むことで、売上アップに成功しました。
一般的に小売業は、資金面等においてディスカウントストアや大型商業施設に敵わず、減少傾向にあります。しかし、某小売業は、次のような地域に密着した集客を行うことで売上が上がり経営に成功しました。

  • その地域における総務省統計局のデータや、どのようなニーズがあるのかの周辺調査を行い、分析してから営業する
  • チラシ配りやポスティングを行う
  • 外観や看板に工夫を凝らす
  • ポイントカード等を導入してリピーターを増やす

事例2.某接客業

某接客業では「集客」の対策をすることで、売上アップに成功しました。

様々な業種の中でも、接客業は集客が難しいと言われています。そのため、接客業において売上向上を図るなら、集客の成功が必要不可欠です。某接客業では、集客数を増やすために、次の対策を行いました。

  • 商品を売るターゲットを明確にする
  • SNSを活用してターゲットに向けた情報発信をする
  • ターゲットに来店してもらったり、店舗オンラインショップを訪問してもらったりするためのアピールをする

事例3.某飲食業

某飲食業では「顧客のニーズ」を徹底的に分析することで、売上アップに成功しました。

新型コロナウイルスの影響を受けて、飲食業界は厳しい状況に置かれました。しかし、某飲食業においては、コロナ禍の顧客のニーズを分析してそれに対応することで、結果的に売上が向上したのです。具体的には、ドライブスルーやデリバリーサービス等の「非接触」の提供形態を強化しました。

顧客のニーズの変化を察知するためには、普段からSNS等において顧客の声を拾うことも大切です。

【注意点】長期的に売上アップさせるために大切なこと

商品・サービスの「質」を重視する

長期的に売上を上げるためには、商品やサービスの「質」を重視しなければなりません。

企業の中には、キャンペーンやイベント、広告宣伝、マーケティング等、集客ばかりに注力してしまうケースがあります。いくら集客数が増えても、購入に至らなければ売上は向上しません。

そのため、自社の商品やサービスが購入してもらえるような「質」であるかどうかを、常に見直して改善していくことが重要です。

売上の数値だけでなく「利益」も意識する

長期的に売上を上げるためには、売上の数値だけでなく「利益」も意識しましょう。

利益とは、売上から費用を差し引いたものです。つまり、いくら売上が上がっても、それにかかる費用が大きければ利益は残りません。利益が残らなければ、店舗を運営していくことは難しくなります。また、利益を確保できなければ、さらに利益を生むための投資ができません。

店舗を運営していくためには利益を確保しなければなりません。利益が生まれているかどうか常に意識することが大切です。

収益と利益の違いについてさらに詳しく知りたい方は以下の記事も参考にしてみてください。
>>わかりやすく収益と利益の違いとは何か解説|それぞれの種類と収益性

まとめ

今回の記事では、売上アップの基本知識や具体的なアイデアについて解説しました。

「集客数」「成約率」「客単価」の3つの要素を高めることを意識しながら、自社に適した取り組みを行うことによって、売上アップが可能になるでしょう。特に、これからの集客においては、SNS等による情報発信が大きなカギとなることも考えられます。SNSの活用を検討してみてはいかがでしょうか。

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oneplus編集部

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