総合振込作業を軽減可能~振込代行サービスの相場やメリット・選び方

毎月必ず発生する業務として、従業員への給料や取引先への支払いを行う振込があります。金額ミスは許されませんし、数が多いと時間・手間・振込手数料がかかってしまう大変な作業なのではないでしょうか。

今回の記事では、

  • 振込代行サービスが請け負ってくれるのは、どのような業務内容なのか
  • 振込代行サービスのメリットと注意点
  • 振込代行サービスの選び方

等について、お伝えしていきます。

目次

総合振込の作業を軽減できる方法に「振込代行サービス」がある

「振込代行サービス」とは、従業員の給与や取引先への支払い等、毎月発生する振込業務を請け負ってもらえるサービスです。作業の軽減ができる上に、一括支払いを行うことで振込手数料の削減にも効果があります。

「振込代行サービス」とは振込業務を安価な手数料で代行するサービス

こちらから専用のシステムを通して振込依頼をすると、代行業者が支払いのための立替えを行った上で、取引先等への振込作業を一括して代行してくれるのが「振込代行サービス」です。

しかも安価な手数料で代行してもらえるので、経理担当の負担を減らすことができ、業務の効率化も実現できるでしょう。

振込代行サービスが請け負ってくれる具体的な業務内容

振込代行サービスが請け負ってくれる業務例として、下記が挙げられます。

  • オンライン上での口座開設
  • ネットバンキングを利用した振込対応
  • 振込時の立替払い
  • 振込時の複数口座への支払い
  • 支払明細書の発行
  • 振込先の情報をCSVによって一括アップロード
  • 自社で利用している会計ソフトや外部システムとのAPI連携

今まで自社で行っていた振込・支払いを一括して依頼することができますし、例えばECサイト等への自動送金も可能になっています。うまく活用することで、大幅な業務の効率化に繋がるでしょう。

振込代行サービスの手数料の相場は総合振込で1件250~420円

気になる手数料ですが、総合振込の場合は1件あたり250〜420円前後が相場となっています。

また一部手数料無料等のオプション付きサービスもあるほか、「初期費用」と「月額費用」の両方が無料になるサービスもあるので、事前にチェックするようにしましょう。

総合振込や給与支払に振込代行サービスを導入するメリット

これまでかかっていた振込手数料のコストダウンが可能

自社で振込作業を行っている場合は取引先ごとに振込を行うので、振込む度に手数料がかかってしまいます。よって振込先が多いほど、積み上がった手数料は相当なコストになっているのではないでしょうか。

振込代行サービスを利用すると一括で振込を行うので、振込手数料を大きく削減することが可能になります。また手数料だけではなく、振込を行う手間と時間も減らすことができるでしょう。

振込関連業務の効率化に繋がる

多くの取引先がある場合は、新規で口座開設を行う必要もでてくるのではないでしょうか。

振込代行サービスを活用することで、口座開設の必要がなくなるのはもちろん、振込作業も一切行わずに済みます。また「金額を間違ってはいけない」というストレスから解放されますし、今まで振込作業に使っていた時間をほかの重要な仕事に回すことができるようになるでしょう。

立替払いをしてくれるので事前に負担する費用がほとんどない

振込代行サービスでは立替払いを行ってくれるため、遅れることなく、毎月決まった日程で振込むことが可能になります。事前に自社の口座に資金を準備する必要がなくなるでしょう。振込前の口座残高チェックも行わなくて大丈夫です。

なお、初期費用や月額費用が必要なサービスもあるので事前に確認するようにしましょう。

振込代行サービス特有の便利な機能でサポートしてくれる

振込代行サービスによっては、振込依頼を行う専用のシステムの導入も無料で行えるところがあります。そのほか、お試し期間や課金回数の指定等、各サービスが持っている便利な機能でサポートしてもらえるでしょう。

代行先によっては振込データを会計ソフト等と連携できる

既に会計ソフトや自社システムを利用している企業は多いのではないでしょうか。そうした既存のソフトやシステムと、連携が可能なサービスもあります。

振込データをCSVファイルで一括アップロードする等して、連携を行うのが一般的です。データ管理を重視する企業でも、問題なく活用できるでしょう。

振込代行サービス導入の前におさえたい注意点

振込件数によってはコストが逆に高くつく可能性も

振込代行サービスを利用すれば、振込手数料が必ず削減されるわけではないので注意が必要です。

例えばネット銀行を積極的に活用している場合は、振込手数料が無料であったり、低い手数料で行えているかもしれません。また、そもそも振込回数が少なければ、今まで通り自社で振込作業を行ったほうがコストがかからずに済む可能性もあります。

取引先に振り込まれるまでのタイムラグが生じる

通常であれば、金融機関の営業時間内に振込を行うことで、即時もしくは当日中には先方の口座に入金されます。

しかし振込代行サービスを利用した場合は、相手に入金されるのが翌日になるケースが一般的です。取引先への支払いはもちろん、社員への給料も支払い遅延は信用問題に繋がってしまうので注意しましょう。

自社に適した振込代行サービスの選び方のポイント

初期費用や月額利用料、手数料と自社の振込件数のバランスを考える

振込代行サービスによって、初期費用や月額手数料の取り決めが異なります。どちらも無料のサービスもあれば、どちらか一方はかかる等のサービスもあるからです。

極力コストを抑えたい場合は、どちらも無料のサービスを選ぶようにしましょう。

一般的には自社で行うよりも手数料は低く設定されていますが、余りにも件数が少ない場合は割高になってしまうかもしれません。また「総合振込」と「給与振込」によって、異なる手数料を設定しているサービスもあります。

自社の振込先と件数をチェックし、振込代行サービスを利用した方がコスト削減になるのか検討が必要です。

データの受け渡し方法を確認する

振込データの受け渡し方法として、一般的には「Excelファイル」「CSVデータ」等を使用しているサービスが多いです。

また専用のシステムを用いて、直接入力が行えるサービスもあります。自社で既に使っている会計ソフトやシステムとの連携が可能であるのか、そして担当者が使いこなすことができそうか、この2つの観点から各サービスをチェックしてみましょう。

対応可能時間や締切等のルールやセキュリティ体制を確認する 

対応可能な時間はサービスによって異なり、「平日のみの対応」から「24時間365日OK」まで様々です。特に気をつけなければいけないのが、土日の対応でしょう。土日に振込む必要が生じてしまう取引先がないか、注意が必要です。

また手続きの締切もサービスによって異なります。先述の通り、先方に入金されるまでにはタイムラグが生じるので、期日までに振込可能なサービスを選択するようにしましょう。

セキュリティ対策についても、金融機関並みの環境を提供していたり、国際認証を取得したシステムを利用している等、サービスによって異なります。安心して利用するためにも事前に確認しておきましょう。

どんなサポートを提供してくれるのかをチェックする  

導入してからしばらくは、利用方法について不明点が出てくることがあるはずです。問い合わせは電話でも可能なのか、メールだけのサポート体制なのか等、確認しておくことをおすすめします。

特に緊急に回答が必要なケースが生じた場合を考えると、電話やチャットでのサポートがある方が安心かもしれません。

振込代行サービスを導入する流れを確認しよう

1.アカウント登録をする

まずはアカウント登録を行いましょう。お申し込みを決めたサービスの専用ページから、メールアドレスの入力を行います。

お申し込みに必要なURLの記載がされているメールを受信したら、お申し込みページに移動して必要事項の入力を行いましょう。またお申し込みに必要な書類のアップロードを求められることもあるので、対応していきます。

2.お申し込みをして審査結果を待つ

お申し込みが完了したら、審査結果が届くまで待ちましょう。多くの場合は、1週間前後で結果通知のメールが届くはずです。

サービスによっては、ログインに必要なコードが記載されたハガキを郵送してくる場合もあります。大切な情報を見過ごすことのないように、しっかり確認するようにしましょう。

3.審査が通れば利用が開始できる

審査が通れば、実際にサービス利用が可能となります。「振込先情報の入力」や「振込依頼の方法」等、サービスによって運用方法が異なるので、順を追って進めていくようにしましょう。

振込代行サービスを委託できる先はいろいろある

ここまで振込代行サービスについて紹介してきましたが、専門のサービス提供事業者以外にも、実は委託可能な相手が存在するのです。今回は代表的な3つの委託候補先について、紹介していきます。

1.振込代行サービス事業者

まず最初に紹介するのは、ここまで様々な内容をお伝えしてきた「振込代行サービス事業者」です。

事業者にも特徴があり「インターネットからの振込を専門としている」「セキュリティ対策をウリにしている」「ランニングコストが一切なく、発生する費用は振込1件あたりの手数料のみ」等、色々あります。

取引先の数や何を重視するかによって、最も自社に合ったサービスを提供している事業者を選ぶようにしましょう。

2.税理士事務所

企業にとって最も身近な相談相手である税理士事務所でも、振込代行のサービスを提供している事務所が存在します。

既に契約している税理士事務所があれば、振込代行を請け負っているか確認してみましょう。もしやっていなくても、インターネットで「税理士事務所 振込代行」等と検索すれば見つけることができます。

なお、税理士事務所が行っている代表的なサービスとしては、下記のようなものがあるでしょう。

  • これまでお伝えしてきた一般的な振込代行
  • ネットバンクの開設等をサポートしてくれる
  • 経理業務全般と一緒に振込代行も行ってくれる

オンラインアシスタントサービス

オンラインアシスタントサービスとは、オンライン上で業務を行える人材を探してくれるサービスです。過去に経理業務を経験したことがある方や、有資格者等の専門性の高い方に仕事を依頼することができます。

一般的にはリモート対応なので、就業スペースやパソコン等の準備は必要ありません。稼働時間に応じた料金を支払うケースが多いです。

まとめ

今回の記事では、振込代行サービスについて紹介してきました。

  • 振込代行サービスとは、支払いのための立替えと一括での振込を行ってくれるサービスのこと
  • 一括振込を行うので「振込手数料の削減」「業務効率化」が主なメリット
  • 一方、相手への入金は翌日になるのが一般的なので急な振込には適さないというデメリットも存在する

現在行っている毎月の振込数や、振込に費やす時間が多い場合は、振込代行サービスの導入を検討してみるのもいいかもしれません。担当者のストレスを減らせるだけでなく、ほかの重要な仕事に時間を使うこともできるようになります。

今回を機会に、是非検討してみてはいかがでしょうか。

この記事を読んだ方で「受け取る」納品書や請求書を「電子化」することに興味がある方はいませんか?

oneplatは、納品書や請求書をデータで受け取れるサービスです。

会社組織の財務・経理部門や、支店・店舗・工場などの、 管理業務における下記の課題解決にoneplatは大きく貢献できます。

  • 会計/販売管理システムとの連携で仕訳入力が不要に
  • 取りまとめたデータを自動で取り込み
  • 総合振込データの作成や仕訳の消込も自動入力

導入後は複雑なデータ入力業務に時間を奪われることなく、本来の業務へ時間とコストを割くことが可能です。

このウェブサイトでは、他にもコスト削減・業務効率化に役立つ資料を無料で配布しておりますので、 是非、この機会に一度資料ダウンロードをしてみください。

oneplus編集部

この記事の執筆者

最短5分

財務・経理部門における
DXのお問い合わせやご相談についてはこちら

お役立ち資料はこちら