受け取る納品書・請求書を電子化する方法とメリット・デメリット|データ変換作業に注意

納品書や請求書を電子化することで業務効率化やコスト削減が期待できます。しかし、電子化の方法によっては、データ変換や法令遵守のために新たな手間が発生する場合もあるため、それぞれのメリット・デメリットを把握し、自社に適した方法を選択することが重要になります。

本記事では、受け取る納品書・請求書の電子化における5つの方法について、それぞれの特徴やメリット・デメリットを解説します。

受け取る納品書・請求書の電子化と電子帳簿保存法

納品書や請求書を電子化する際には、「電子帳簿保存法」の要件を満たす必要があります。例えば真実性を確保するために、以下のいずれかの対応が必要です。

  • 受け取ったデータに速やかにタイムスタンプを付与する
  • 訂正や削除が行われた際に履歴が残るシステムを利用する
  • 訂正や削除ができないシステムを利用する
  • 訂正や削除を防止する事務処理規程を定め、厳格に運用する

なお、紙の納品書や請求書を受領した場合は、保存方法として原本をそのまま保存する代わりに、スキャナで読み取りデータとして保存することができます。

スキャナ保存制度を利用するかどうかは任意ですが、細かい要件が定められているため注意が必要です。

詳しくは以下の記事で解説していますので、併せてお読みください。

【関連記事】電子化した請求書と納品書の保存期間は?電子帳簿保存法の概要

電子化する方法とメリット・デメリット

納品書や請求書を電子化する方法として、次の5つが挙げられます。

  • スキャナ保存
  • スマホで撮影
  • OCR技術の活用
  • 専用システムの開発
  • 既成の電子化システムを導入

各方法のメリット・デメリットについて確認していきます。

スキャナ保存

紙で受け取った書類をスキャナを使って電子化する方法です。

メリット

請求書や領収書などの国税関係書類は、法律で7年間の保存が義務付けられています。取引先が多い企業ほど膨大な量の書類を保管しなければならず、保管スペースの確保やファイリングの手間が課題となります。

しかし、スキャナ保存を正しく行うことで、紙の原本を保存する必要がなくなり、スペースの節約や保管・管理コストの削減が可能です。

また、スキャナは既に多くの企業で導入されているため、要件を満たしていれば新たな設備投資が不要である点もメリットの一つです。

デメリット

書類をスキャナしてデータとして保管するためには、電子帳簿保存法によるスキャナ保存の要件を満たさなければいけません。具体的には以下のような要件があります。

  • 解像度200dpi以上
  • 赤・青・緑それぞれ256階調(約1,677万色)以上
  • 書類の受領後、7営業日以内にデータを作成・保存する
  • タイムスタンプを付与する
  • 訂正・削除した履歴を確認できる
  • 帳簿との関連性を確認できる
  • 14インチ以上のカラーディスプレイを設置する
  • 取引年月日、取引先、取引金額などで検索できる機能を備える

スキャナ保存を導入する際に上記の要件を満たしていない場合は、対応する機器を購入する必要があり初期費用が発生します。また、納品書、請求書、領収書などの重要書類に関しては入力期間の制限があるため、法令に則り正しく運用するためにも、業務フローの作成や社内周知を行うことも重要です。

スマホで撮影

紙の書類をスマートフォンで撮影して電子化する方法です。

メリット

スマホを使うことで、簡単に書類を撮影し、画像データとして取り込むことができます。

例えばiPhoneの「メモ」アプリを利用すれば、スキャンした書類をPDF形式で保存可能です。データはiCloudやデバイス内に保存され、メールなどで簡単に共有できる点も非常に便利です。

特に、現場で納品書の内容と実際の納品物に相違がないかを確認した後、本部に情報共有したい場合に適しています。

デメリット

スマホでスキャンしたデータは基本的に画像データとして保存されます。そのため、パソコンに取り込んでも画像として認識され、文字情報を直接処理することができません。

つまり、文字情報をデータに変換するための手作業が別途必要となり、業務効率化という観点ではあまり優れているとは言いにくいでしょう。

特に、大量の書類をデータ化する場合には担当者の負担が大きく、ヒューマンエラーが発生するリスクも高まります。

OCR技術の活用

OCR(Optical Character Reader)」とは、紙書類から文字を認識し、テキストデータに変換する技術です。

メリット

紙の書類をデータ化する際には、手作業でシステムに入力する方法が一般的です。しかし、手作業による入力は作業負担が大きく、特に請求書の処理が集中する時期には経理担当者の負担が増加することで、入力ミスにつながる可能性もあります。

しかしOCRを利用することで、請求書をスキャンするだけで文字を読み取り、テキストデータに変換できるようになるため、手作業によるミスを削減することができるでしょう。

デメリット

OCRを利用する上で、ネックとなるのは読み取り精度です。近年はAI技術の進化により正確性が向上していますが、依然として100%には達していません。

特に請求書のフォーマットは企業によって異なり、内容も複雑なため、正しく読み取れないケースが発生しやすいです。

目視で確認し、手入力で修正する作業が必要になる場合も多く、完全に手間を省くことができないのがデメリットです。

専用システムの開発

メリット

自社の要件に合わせた専用のシステムを開発することにより、業務に最適化されたシステムを作ることが可能です。例えば請求書の承認フローをシステムに組み込むことで、上司や経理担当者の確認作業がスムーズになり、請求書処理のスピードが向上するでしょう。また、ヒューマンエラーの防止やテレワークの推進にもつながり、業務全体の効率化が期待されます。

デメリット

自社でシステムを開発する場合は、エンジニアの人件費やサーバー費用など、初期投資が高額になりがちです。また、開発が完了した後も、システムの保守や運用には継続的な費用がかかります。

パッケージ化された電子化専用サービスの導入

受け取る納品書・請求書の電子化に特化したサービスを導入する方法です。ここでは主に、オンライン上のサーバーを介して利用するクラウド型の納品書・請求書電子化サービスについて解説します。

メリット

パッケージ化された納品書・請求書電子化サービスを導入することで、自社でシステムを一から開発するよりも初期費用や運用コストを大幅に削減できます。

またクラウド型の納品書・請求書電子化サービスは、インターネット環境があればどこからでもアクセス可能です。自宅や出先でも納品データや請求データの確認・承認を行えるようになるため、働き方の柔軟性が広がります。

【関連記事】経理を効率化!ペーパーレス化事例5選|メリット・デメリットと導入手順

デメリット

導入費用が必要なサービスや、電子化する納品書・請求書の枚数や取引先数によって料金が変動したりするサービスなど、選択する電子化サービスによって費用が大きく異なります。選択するサービスによっては高額な費用がかかってしまう可能性があるため、電子化する納品書・請求書の枚数や取引先数など自社の状況に応じて導入するサービスを比較・検討しなくてはなりません。

また、受け取る納品書・請求書の電子化サービスの中には、電子化する枚数や取引先数に関わらず月額料金が固定の定額プランが用意されているものもあります。受け取る納品書・請求書の電子化を初めて検討しているという場合は、定額プランの電子化サービスを検討してみるのも良いのではないでしょうか。

データ変換不要!定額プランの電子化サービスなら「oneplat(ワンプラット)」

oneplat(ワンプラット)」は納品書・請求書をデータとして受け取ることができる電子化サービスです。初期費用やサポート費用が不要なため、コストや導入時の手間を抑えつつ、スピーディーな電子化を実現します。

またoneplatは、第三者機関(株式会社ジーユーエヌ)が調査した「18の請求書受領ツール」に関する利用満足度調査において総合評価1位を獲得しました。受け取る納品書・請求書の電子化サービスとして多くの企業に選ばれています。

ここからは、oneplatの特徴をご紹介していきます。

受け取る納品書・請求書をデータで一元管理

oneplatを利用すれば、納品書や請求書をデータとして直接受け取ることができます。書類をスキャンしたり、データへ変換したりといった作業は発生しません。

紙の原本をファイリングしたり保管したりする必要がなく、管理にかかるコストや工数を削減することができます。

受け取る納品書・請求書をデータで一元管理できるため、支払い業務の大幅な効率化を実現することができるでしょう。

多種多様なシステムと連携できる

oneplatは、販売管理システムや会計システム、ネットバンキングとの連携が可能です。ほかにも、CSV連携に対応しているソフトならどれでも連携できるうえに、御社の運用フローも変える必要がありません。

例えば、納品データを販売管理システムと連携させると、これまで手作業で行っていた商品名の入力やコードの紐づけ作業が不要になります。また、請求データを会計システムと連携させることで仕訳の入力作業も自動化されます。

入力ミスのリスクも減り、より正確かつスピーディーな業務が実現するでしょう。

初期費用0円、月額33,000円

oneplatは月額33,000円(税込)でご利用いただけるサービスです。初期費用も一切不要ですので、手軽にスタートできるのが魅力です。

さらに、受け取る納品書・請求書やシステムを利用するお取引様が増えたとしても追加費用は発生しません。コストパフォーマンスに優れたoneplatであれば、スモールスタートで受け取る納品書・請求書の電子化を導入することが可能です。

まとめ

本記事では、受け取る納品書・請求書を電子化する具体的な方法と、それぞれのメリット・デメリットについて解説しました。

紙の書類をデータに移行することで、業務効率の向上やコスト削減が期待できますが、方法によってはデータ変換や法令遵守、システム連携といった点で新たな手間や費用が発生する場合もあります。

そのような手間や費用を抑えつつ、効率的かつ簡単に電子化を進めるためには、電子化専用サービスの導入が効果的です。納品書や請求書の電子化を検討しているご担当者様は、是非お気軽にお問い合わせください。

この記事を読んだ方で「受け取る」納品書や請求書を「電子化」することに興味がある方はいませんか?

oneplatは、納品書や請求書をデータで受け取れるサービスです。

会社組織の財務・経理部門や、支店・店舗・工場などの、 管理業務における下記の課題解決にoneplatは大きく貢献できます。

  • 会計/販売管理システムとの連携で仕訳入力が不要に
  • 取りまとめたデータを自動で取り込み
  • 総合振込データの作成や仕訳の消込も自動入力

導入後は複雑なデータ入力業務に時間を奪われることなく、本来の業務へ時間とコストを割くことが可能です。

このウェブサイトでは、他にもコスト削減・業務効率化に役立つ資料を無料で配布しておりますので、 是非、この機会に一度資料ダウンロードしてみてください。

oneplus編集部

この記事の執筆者

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